健康になるには?健康をサポートする生活習慣を解説
この記事では、健康パワーを発揮しやすい体内の環境を整える生活習慣をサポートする方法を解説します。
体の調子が整わない、今の不調が変わらないのは長年の生活習慣の影響
「毎日しっかりと休めないからなんだか不調が続いている」。これは「休息」することで副交感神経が優位になり、細胞のダメージや疲労などが回復できない時間が長くなることで起こり得ます。当然のことといえば当然ですね。しかし「しっかりと休んでいても、体の調子がいまいち」「自覚はなかったけど知らぬ間に病魔の影響を受けていた」という場合もあるでしょう。それは体のさまざまな抵抗力が低下しているのかもしれません。抵抗力の乱れも健康に影響を及ぼす要因のひとつです。
抵抗力の乱れにつながる要因は
①加齢
②生活習慣
の2つであることがほとんど。加齢に伴ってさまざまな機能が低下するのは致し方ない部分ではあります。しかし、今までの生活習慣が体内の健康維持に影響を及ぼし、今の体調不良(健康ではない状態)につながっていることは否めません。
加齢に対抗するのは難しいものがありますが、生活習慣であれば自分の意識次第で十分アプローチ可能。きちんと整えられれば、加齢による影響を抑えることだって可能です。
まずは、自分の中では「当たり前」だった生活習慣を見直してみましょう。あなたの生活習慣は、果たして体の声に耳を傾けていたものだったのでしょうか?知らず知らずのうちに「自分の過ごしやすい生活習慣」は体の本来の機能を損なうものだったり、負担をかけるものだったのかもしれません。
自分の体が「不健康かも…。」と思った時には、まずは生活習慣を振り返りましょう。体本来の機能や声に耳を傾ければ、今ある不調を改善に導いたり、負担を軽くするサポートにつながるはずです。
不健康な生活習慣が病気のもとに
多少無理をしたり不健康な生活習慣が一時的に続いた場合、私たちの体にはさまざまな悪影響が出始めます。
しかし、仮に悪影響が出始めたとしても、規則正しい生活習慣により体の抵抗力や体内の恒常性が維持されていれば病気につながる前に回復し、疾患として顕現する前に対処できることも多いものです。実は何らかの不調や疾患に悩まされる状態の最初の一歩は「細胞のダメージが回復せず蓄積したこと」なのです。
私たちの体はすべてひとつひとつの細胞からできています。普段自覚はないですが、ちょっとした疲労やストレスでも、細胞はさまざまなダメージを受けています。正しい生活習慣を維持し、きちんと休息を取っていれば体に本来備わっている機能によりダメージからリカバリーするもの。
しかし、生活習慣が乱れていて体本来の機能がうまく働かなくなり、内面の防御機構が弱まっていれば細胞のダメージや各種臓器への負担がリカバリーせず病気につながってしまうでしょう。
長く健やかでいるために。また、すでに疾患の影響を受けていたとしても、健康な体に近づけるためには正常な細胞のサイクルをサポートする生活習慣を送ることがとても大切なのです。
体内の防御機構をしっかりと機能させるためにも、まずは毎日必ず携わることになる「食習慣」と「睡眠習慣」を意識することから始めましょう。
生活習慣の乱れは体の恒常性に影響を及ぼす理由
生活習慣を整えられると健康な状態に速やかに近づけます。体の健康に対して良くも悪くも密接な習慣はそれぞれ以下の通り。
- 食習慣
- 運動習慣
- 睡眠習慣
つまり、24時間の行動全てが健康に影響を与えるのです。運動に関しては日常生活の中で必ずしも取り入れられるわけではありませんが、食事や睡眠は毎日の生活の中で必ず関わるもの。食習慣と睡眠習慣を意識するだけで「健康になるための」生活習慣に近づけるはずです。
食習慣の変化、欧米食や添加物・加工物の常用摂取の積み重ねが代謝吸収に負担をかけ正しい細胞分裂に陰りを落とす
日本古来の食事では「まごわやさしい」食材を代表として日々の食卓を彩っていました。体の消化吸収に寄り添った負担のかかりにくい食材で、体の機能が消化吸収を終えたあと、速やかに他の代謝機能に充当できるので、その他の機能に負担がかかりにくい食習慣だったのです。
しかし、近年に入り食の欧米化が進行。また、食材の長期保存のためやおいしく食べられるようにといった実情もさることながらさまざまな加工が施され、本来食材にはないはずの添加物などが当たり前のように使われるようになりました。
食の欧米化に伴い、消化吸収において「二次胆汁酸」や「へム鉄」による酸化の促進、腸内で化合物が生成させることなどが、体への負担につながり果ては健康への悪影響につながると「多目的コホート研究(JPHC研究)」の結果でも示唆されています。
特に消化管への影響についてはそのリスクに関して有意なデータが提示されているのです。
(引用元:赤肉・加工肉摂取量と大腸がん罹患リスクについて|国立がん研究センター)
近年では、さまざまな食材が健康に陰りを落とすといわれていますが、まずは欧米食の過剰な常用摂取を控えてみることを意識してみてください。体の細胞に負担のかかる食習慣を見直してみましょう。食習慣の見直しが難しければ、手軽に取り入れられる「飲み物」で健康習慣を始めてみるのも1つの方法です。食習慣で意識したいことは以下の通り。
・加工肉や赤身肉の過剰摂取を見直してみる
・「まごわやさしい」食材を中心に、消化吸収に負担のかからない食事を意識してみる
・手軽に摂れる「飲み物」で、健康的な食習慣につなげてみる
「口から入るものが体を作る」ということを意識して、食習慣を見直してみましょう。
良質な睡眠が細胞のダメージ修復を脅かし健康から遠ざかる
健康に陰りを落とすのは、食生活だけではありません。睡眠も健康になるためには重要なファクターの1つ。以前は睡眠時間が重要とされてきましたが、今は睡眠時間そのものよりも「良質な睡眠を得られるかどうかが大事」と考えも変わってきています。
実際に、厚生労働省でも、「質の良い睡眠」を取ることが、健康な毎日につながると掲げ、「健康づくりのための睡眠指針2014」として睡眠対策を提示しています。
良質な睡眠が得られると、体内ではさまざまなホルモンが分泌され体の調子を整えようと調整がなされます。その中でも着目すべきは「成長ホルモン」。
成長ホルモンが1日の中で最も分泌されるのは、「睡眠関連ホルモンの計測」研究結果から、「睡眠後の最初のノンレム睡眠」ということがわかっています。
成長ホルモンは体のダメージを受けた細胞の修復や再生を促す働きがあります。つまり良質な睡眠をとってしっかりと成長ホルモンの分泌を促すことが、細胞へのダメージをリカバリーすることにつながるのです。
また、睡眠に関係の深いホルモンといえば、もう1つは「メラトニン」。メラトニンは眠りを促すホルモンとしても有名ですが、「酸化ストレス」に対して対抗できる力ももっています。つまり、メラトニンがしっかり分泌されることは酸化ストレスによる細胞へのダメージ軽減につながります。メラトニンは朝起きて光を浴びた後14〜16時間後に分泌され、人を眠りへと誘います。まとめると、良質な睡眠をとることで期待できるのは以下の通りです。
- 成長ホルモンの働きを促し細胞のダメージ修復のサポートをする
- メラトニンの働きを促し酸化ストレスに対抗する
良質な睡眠により、この2つのホルモンの働きをキープすることが健康になるのに必要なステップの1つと言えるでしょう。良質な睡眠につなげるためには、規則正しい生活を送りたいところ。しかし、中には「忙しくて睡眠時間を確保できない」という人もいるのではないでしょうか。それでもできれば、以下のような心がけを持って生活してみてください。
- 朝起きたら太陽の光を浴びる(メラトニンの働きをサポート)
- 夜寝る前は副交感神経が優位になるような時間を過ごす(良質な睡眠につなげ成長ホルモンの分泌をサポート)
特に近年眠りの質を落とす睡眠前の習慣が注目を浴びています。
- 寝る前8時間以内のカフェイン摂取
- 寝る前30分以内のスマホ等による光刺激を受けている
- 寝る前に熱い温度でお風呂に入る
これらの行動は交感神経を優位にします。良質な睡眠のためにも、入眠前の上記の行動は控えるように意識しましょう。
まとめ
「健康になりたい」「健康になるには」と考えた時に、私たちの体のベースを作る食事や睡眠をおろそかにしては、どんなに質のいいサプリメントや健康食品を活用しても思うような結果が得られないことも多いはずです。体のベースをしっかりと整えて体内のさまざまな働きを整えることがまずは大切。
私たちの体を構成している細胞のダメージを回復し、体の機能を正しく維持することが大切です。そのための結果につなげやすいのが、毎日必ず携わる「食事」と「睡眠」の改善。
健康を意識した時に、体内の健康にもつながりやすい生活習慣を意識しながら、しみついた悪習慣を改善し健康へアプローチできるよう意識的に日常生活を送りたいですね。