中分子フコイダンとは
中分子フコイダンの開発秘話
フコイダンの中分子化技術は、
化粧品研究に取り組む中で “偶然” 生み出されました
2014年、当社は肌の構成成分であるコラーゲンと深い関わりがあるフコイダンに着目して皮膚研究を続けていました。
ハリ・ツヤのある肌を叶えるために、お肌の奥までフコイダンを届けたい。当時、化粧品原料としてはサイズの大きい“高分子フコイダン”の取扱いが主流でしたが、より小さなサイズのフコイダンを試してみたいという想いから、機能を損ねずにフコイダンを小さくするための“低分子化処理”について試行錯誤をはじめたのでした。
ある日、特定の技術を用いることでフコイダンの分子量がコントロールされていることに気付きました。フコイダン含有化粧品を開発している中での出来事です。
しかも、分子量1,000未満の”低分子フコイダン”ではなく、これまで技術的に困難であった、分子量1,000から10,000の”中分子フコイダン”が製造されていたのです。
化粧品としてのパフォーマンスを高めるための一工夫が鍵となり、フコイダンの中分子化技術を ”偶然” 確立した瞬間でした。
フコイダン分子量問題への疑問
しばらくして、当社は、健康食品としてのフコイダンに注目しました。
健康食品としてのフコイダンは、「高分子」か「低分子」のいずれが適正分子量なのかという論争が研究者間で繰り広げられている状況だったのです。高分子フコイダンは、海藻から抽出されたままのフコイダンの構造・形を有しているので、フコイダンとしての性質が期待されます。一方で、大きいため腸管からは一部しか吸収されず、直接触れることができる消化器系の臓器以外にはあまり意味をなさないと懸念されていました。また、低分子フコイダンは、小さくて腸管から吸収されやすいという特長がありますが、分解される過程で、フコイダンの構造や性質が損なわれている恐れがあるのです。
化粧品で確立していた独自の中分子化技術を応用することで、「高分子」と「低分子」のどちらの良さも取り入れた全く新しい理想のフコイダンを作れないだろうか?そこから、「中分子フコイダン」への挑戦が始まりました。
高分子 フコイダン |
低分子 フコイダン |
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製法 | モズク等の海藻類から分解処理を行わずにそのまま抽出 | 高分子フコイダンを酵素処理することで分解 |
平均分子量 目安 |
約200,000~300,000 | 約1,000未満 |
性質 | フコイダン本来の構造・形を保持するため性質が損なわれない | 小さく分解されているため腸管から吸収されやすい |
懸念事項 (あくまで可能性) |
大きくて腸管からは一部しか吸収されないため、直接触れることができる消化器の表面以外にはあまり意味をなさない | フコイダン本来の構造・形を保持しないため性質が損なわれている |
誕生までに7年
理想のフコイダン「中分子フコイダン」を着想したものの、化粧品製造時に確立した中分子化技術を健康食品の製造方法へと応用させることは難しく、幾度となく失敗と改良を重ねました。
また、健康食品として安心・安全な原料にもこだわり抜き、様々なフコイダン原料を試す過程で、栄養価が高く、ミネラル豊富なトンガ王国産のモズクが好相性であることが分かりました。
こういった7年間もの地道な研究・開発を経て、当社独自の製法で中分子が最大濃度になるように調製したフコイダンドリンクをついに製品化するに至りました。生き生きと充実した毎日を送りたい皆様に、中分子フコイダン「メディフコイダンドリンク」をお届けします。
中分子フコイダンの特徴
フコイダンの分子量とは?
分子量とは、分子と呼ばれる“一つのまとまり”に含まれる原子量の総和のことです。
フコイダンは、モズクなどの海藻に含まれる滑り成分の1つで、フコースと呼ばれる「糖」や、ぬめりの元である「硫酸基」などが鎖のように結合することで構成されます。 そのため、フコイダンの分子量とは、構成する「糖」や「硫酸基」などの結合の規模の大きさを示したものとなります。フコイダンの原料となる海藻の種類や、抽出方法によっても分子量は異なってきます。
例えば、トンガ王国産のモズク由来のフコイダンでは、下図に示すように5つの糖(グルクロン酸1つ、フコース4つ)と2つの硫酸基とがそれぞれ結合したものを“最小構成単位”として、これが複数結合することで、フコイダンの分子を構成しているとされます。この結合数によって、同じフコイダンという物質であっても、分子量が1,000程度から300,000程度にまで幅広く存在することが分かっております。

高分子・中分子・低分子とは?
近年、様々な研究機関でフコイダンに関する研究が進められ、フコイダンの分子量によって、性質・機能にも違いがある事がわかっています。
学術的な定義ではありませんが、フコイダンにとって分子量は非常に本質的な問題として考えられるため、フコイダンの分子量に応じて、低分子や高分子と呼ばれることがあります。
私たちは、フコイダンを次のように分けて定義しています。
・低分子フコイダン:分子量~1,000(平均分子量:500程度)
・中分子フコイダン:分子量1,000~10,000
・高分子フコイダン:分子量10,000~(平均分子量:200,000~300,000程度)
まず、分⼦量1,000未満のフコイダンは、「低分⼦フコイダン」に分類されます。 分子が小さい分、他のフコイダンと比べて、腸管から体内に吸収されやすいと考えられます。また、直接触れることができない消化器系の臓器以外にも性質を伝えられることが期待されます。
ただし、多くの低分子フコイダン製品は平均分子量が500以下であることを特徴としているため、これはフコイダンを主に構成する糖であるフコースが2つか3つ程度しか結合していない状態であると言えます。複数の糖や硫酸基とが鎖のように結合した独特の構造こそが「フコイダン」の健康パワーの源だと捉えると、分子量1,000を下回る物質はもはやフコイダンとは言えず、十分な働きが期待できないものと考えられます。
一方、分子量10,000以上のフコイダンは、「高分子フコイダン」に分類されます。 高分子フコイダンは、多くの糖や硫酸基を含んでおり、体内に吸収できた場合には大きな健康パワーが期待できるとされます。
しかしながら、高分子フコイダンは小腸の柔毛から吸収されるにはサイズが大きすぎるため、実際はその一部しか吸収されないと考えられます。そのため、直接高分子フコイダンに触れる消化器系以外の臓器では、十分にその健康パワーが得られないことが懸念されます。
ここまでの低分子フコイダンと高分子フコイダンとのメリット・デメリットを踏まえて、当社が新たに開発したものが、「中分子フコイダン」です。中分子フコイダンは、適度な数のフコースや硫酸基が結合された塊状を維持しているので、低分子フコイダンのように、フコイダン本来の効果を発揮しづらいということもなく、また高分子フコイダンのように、分子量が多すぎて腸管から吸収されづらいということもありません。
そのため、中分子フコイダンは性質と吸収率の両方に優れた理想的なフコイダンの形態であると言えます。
高分子 フコイダン |
中分子 フコイダン |
低分子 フコイダン |
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---|---|---|---|
構造 |
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平均分子量:200,000~300,000 | 平均分子量:1,000~10,000 | 平均分子量:1,000未満 | |
性質 |
フコースや硫酸基が結合しており、 |
フコースや硫酸基が結合しており、 |
フコースや硫酸基が分解され、 |
吸収性 |
腸管からの吸水性が低い |
腸管からの吸水性が高い |
腸管からの吸水性が高い |
中分子フコイダンは海藻からの摂取が難しい?
海藻に含まれているフコイダンは、その多くが分子量200,000以上の⾼分⼦の状態です。分⼦量が多過ぎるため、そのまま⾷べても⼗分な量を吸収・摂取することは難しいでしょう。
実際に褐藻類を⾷べて、フコイダンを摂取するには、量の問題もあります。例えば、1gのフコイダンを摂取するためには、ワカメや真コンブを1kg以上も⾷べる必要があるとされます。
また何よりも、食品としてのワカメやモズクはフコイダンの抽出処理などを行っていないことから、健康ドリンクやサプリメントと比べて、健康パワーに優れる“中分子フコイダン”の含有率が極めて少ないことが分かっています。このため、十分な健康パワーを得るためにはどれほどのモズクを食べ続ける必要があるのか断定することが難しく、中分子フコイダンの含有率が高い専用のフコイダンドリンクやサプリメントを摂取いただくことをお勧めします。
海藻から中分子フコイダンを抽出する方法
中分⼦フコイダンは、次のような⽅法で抽出しています。
抽出手順①
原料となるトンガ産の天然モズクをよく洗い、処理に適したペースト状に加⼯します。
抽出手順②
エキスを抽出する酸や酵素、⾼圧熱⽔などを使って、ペースト状にした天然モズクからエキスを抽出します。
酸性の強さと抽出時間の調節によって、エキスに含まれるフコイダンの分⼦量を調整します。分⼦の分解がうまく進まないと⾼分⼦ばかりになり、逆に分解しすぎると低分⼦ばかりになってしまうため、細かな調整がとても大切な作業です。
ただし、本工程においては、フコイダンの分子量を中分子へと精度よく調整することはできません。
抽出手順③
抽出したエキスに含まれているモズクのしぼりかすやフコイダン以外の成分を取り除き、フコイダンの純度を高めます。
抽出手順④
抽出エキスは酸性に傾いているため、中和処理により無害にします。中和後、特殊なろ過装置を使って、エキスをさらに精製します。
抽出手順⑤
精製されたエキスを殺菌処理します。
抽出手順⑥
最後に中分⼦化処理を⾏います。中分子化処理には当社オリジナルの技術を用いており、より多くの中分子フコイダンを摂取できるように中分子フコイダンの割合が最大濃度となるよう調整します。
中分子フコイダンの一日の摂取量の目安
フコイダンの1日摂取量の目安は、1〜3gが望ましいと言われています。
専用のフコイダンドリンクやサプリメントに換算すると、
多くの摂取量が必要となってしまい負担が少なくありません。
十分な健康パワーが期待できる中分子フコイダンを効率的に摂取できればその限りではなく、
中分子フコイダンが約50%も占めるメディフコイダンドリンクの場合、
1日あたり1本~3本を目安として摂取してみることを推奨しております。
「いつも元気でいたい」「頑張りすぎている毎日にプラスしたい」という方に、
中分子フコイダンという新習慣を提案します。