生活習慣病とは?生活習慣病を予防するためのポイントも解説!
生活習慣病とはよく耳にしますが、どのような病気なのか、イマイチよく分かっていないという方も多いのではないでしょうか。
生活習慣病は命に関わることもある病気です。概要はもちろん、予防のポイントについても理解しておきましょう。
この記事では生活習慣病の要因と、予防のポイントを解説していきます。
生活習慣病とは何か?
生活習慣病(せいかつしゅうかんびょう)とは、主に不健康な生活習慣が原因で発症する病気の総称です。主な生活習慣病には、以下のものがあります。
- 高血圧
- 高脂血症
- 糖尿病
- 肥満
- 心疾患
- 脳血管疾患
これらの病気は長期間にわたって進行し、重篤な合併症を引き起こす可能性もあります。
生活習慣病のリスクとは?
生活習慣病のリスク要因は複数ありますが、主な要因としては以下のようなものがあげられます。
- 運動不足
日常的な運動不足は生活習慣病のリスクを高めます。
- 食生活の乱れ
高カロリー・高塩分・高脂肪・高糖質の食事や食べ過ぎは、生活習慣病の発症リスクを上昇させます。
- 喫煙
タバコの喫煙は、がんや心疾患など生活習慣病の発症リスクを高めます。
- 過度のストレス
長期間のストレスや適切なストレス対処ができない場合、自律神経系などに負荷がかかり生活習慣病の発症リスクが高まります。
- 遺伝的要因
家族歴や遺伝的な要素も生活習慣病のリスクに関与する場合があります。
生活習慣病予防のための基本的な取り組み
生活習慣病を予防するためには、乱れた生活習慣を整えることから始めましょう。具体的には以下の基本的な取り組みが重要です。
運動不足の改善
運動不足は生活習慣病につながる要素のひとつです。適度な運動習慣は体重の管理や血圧の正常化、血糖値コントロール、コレステロールの改善など、さまざまな健康効果があります。また、運動は心身のストレスを軽減し、心の健康にも良い影響を与えます。
- 運動を習慣化する方法
自分の生活の中で無理なく取り込める運動を選ぶことから始めましょう。ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳など、自分が無理なく簡単に取り組めるものが理想です。
また、友人や家族と一緒に運動することでモチベーションを高めることも効果的です。毎日が忙しく「運動」を取り入れることが難しい場合には、日常生活で積極的に動くことを意識して生活するのもおすすめ。エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を利用したり、座っている時間を長く続けないようにするなど、小さな工夫を取り入れましょう。
食事の改善
食生活の乱れをただし、健康的な食事を目指すにはバランスの取れた食事を心がけましょう。
- バランスの取れた栄養素の摂取と量、時間を意識
- 野菜、果物
- 全粒穀物(玄米)
- 健康な脂質(オメガ-3脂肪酸を含む魚やナッツ)
- 良質なタンパク質(豆類、低脂肪の肉や魚、大豆製品など)
を摂取しましょう。また、食事のバリエーションを豊かにし、食事の量とタイミングを適切にコントロールすることも大切です。
(参照:https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/pdf/eiyou-syokuji8.pdf|P1,P4)
1日三食を目安に運動量や体格にあわせ、適度な食事量と栄養バランスに配慮することが、食生活の乱れをただすことにつながります。
基本的にはバランスガイドに沿うことが重要ですが、高血圧や糖尿病などの疾患があるか、それらのリスクが高い場合にはこの限りではありません。医師の指示に沿って自分の状況に合う健康的な食事を意識しましょう。
禁煙の重要性
禁煙は生活習慣病予防において非常に重要です。喫煙の生活習慣病に与える影響は高く、さまざまな疾患の要因になり得ます。
(参照:https://tokuteikenshin-hokensidou.jp/opinion/007/002/no2.php)
禁煙に成功し継続できれば心血管疾患やがんのリスクが減少します。また、味覚や嗅覚の改善や肌の状態の改善など、健康全般に良い変化が現れることもあります。
- 禁煙を習慣化する方法
禁煙を成功させるためには、まずは自分自身の意志と決意が重要です。禁煙のメリットや健康上のリスクを理解し喫煙を続けることで自分だけではなく受動喫煙による周囲への健康被害なども理解しましょう。
医師や禁煙クリニック、禁煙サポートグループなどの専門機関から支援を受けるのもおすすめ。また、禁煙の際には「吸いたい!吸えない!」というストレスや欲求に対する代替手段を見つけるのも禁煙成功の秘訣です。ニコチン補助療法や行動療法など、禁煙をサポートするものを上手に取り入れ てストレス軽減に努めましょう。
男性と女性で異なる生活習慣病予防の取り組み
日本において死因の上位を占める三大疾患はそのまま生活習慣病の代表格でもあります。
- がん(悪性腫瘍・悪性新生物)
- 心疾患
- 脳血管疾患
その中でも男女別の生活習慣や性ホルモンの影響を受け、性別によりかかりやすい疾患を解説します。
男性に多い生活習慣病と女性に多い生活習慣病とは?
- 男性に多い生活習慣病
男性に多く見られる生活習慣病としては、高血圧や心疾患、脳血管疾患があげられます。男性は一般的に女性よりも喫煙率が高く、飲酒量も多い傾向にあるため、これらの要因が生活習慣病のリスクを増加させる可能性があります。また前立腺などに関わる疾患も男性特有と言えます。
- 女性に多い生活習慣病
女性に多く見られる生活習慣病としては、肥満や糖尿病、骨粗鬆症などがあげられます。女性はホルモンバランスの変化や更年期など、特有の生理的な要因も関与しています。更年期や妊娠・出産など、女性特有のライフイベントの変化に合わせた生活習慣が重要です。また、骨密度の維持や筋力トレーニングなど、骨や筋肉の健康にも注意を払いましょう。
男性と女性で異なる生活習慣病予防のポイント
男性と女性で異なる生活習慣予防に向けた検査や意識したい予防のポイントを解説します。
(男性の場合)
- 心血管疾患予防
心臓病や脳卒中などの心血管疾患に対するリスクが男性には高く、高血圧や高脂血症、肥満などの管理が重要です。適性体重を維持し、バランスの取れた食事を摂取し、適度な運動を行いましょう。
- 前立腺がんスクリーニング:
前立腺がんは男性に多く見られるがんの一つです。定期的な前立腺がんスクリーニング(PSA検査や肛門診察)を受けることが予防や早期発見に役立ちます。
- 禁煙
喫煙はがんや心血管疾患のリスクを増加させます。禁煙を心がけましょう。
(女性の場合)
- 乳がんスクリーニング:
乳がんは女性に最も多く見られるがんの一つです。定期的なマンモグラフィ検査や自己乳房検査を行い、早期発見に努めましょう。
- 骨粗鬆症予防
女性は更年期以降、骨密度の低下による骨粗鬆症のリスクが高まります。カルシウムやビタミンDを十分に摂取し、適度な運動や重量負荷のあるトレーニングを行うことが重要です。
- 女性特有のがん予防
子宮頸がんや卵巣がんなど、女性特有のがんの予防も重要です。定期的な検診(子宮頸がん検診や卵巣がんスクリーニング)を受け、異常を早期に発見しましょう。
- 鉄欠乏性貧血予防
月経による鉄の損失や妊娠中の需要増加により、女性は鉄欠乏性貧血になりやすい傾向があります。十分な鉄を摂取し、貧血の予防に努めましょう。
生活習慣病リスクチェック
生活習慣病リスクチェックは、自身の生活習慣や健康状態を評価し、生活習慣病のリスクを把握するための手段です。近年では厚生労働省や各自治体のホームページにもチェックリストが掲載されているので、それらを参考にするのも良いでしょう。
(参考:http://www.hsc-i.jp/03_seikatsu/doc/diabetes_risk_sheet/man_A3_Bothsides_booklet2.pdf|P2)
- 生活習慣病リスクチェックをすることのメリット
生活習慣病のリスクチェックを行うことで、リスクの高い項目を把握できます。リスクがわかれば予防策や改善点を見つけアプローチも可能です。生活習慣病予防の一助になるでしょう。自身の状態が目に見えて分かりやすくなるため、健康的な生活を送るための具体的な指針を得ることができます。
まとめ
生活習慣病は不健康な生活習慣が原因で発症する病気であり、高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満、心疾患などが代表的です。生活習慣病の予防には、適切な運動、健康的な食事、禁煙などの基本的な取り組みで予防につなげられます。
男性と女性では生活習慣病の発症傾向や予防のポイントに違いもあるので、性別に合わせた予防策を考えましょう。また、生活習慣病リスクチェックを定期的に行うことで、自身のリスクを把握し予防に役立てましょう。生活習慣病予防は日常的な取り組みが重要です。「毎日コツコツ」実施することで未来の病気を予防しましょう。