副作用がない健康成分「フコイダン」~日常の健康サポートから不調時のサポートまでの活用法~
さまざまな健康パワーで注目を浴びているフコイダン。毎日の健康を維持する目的から、体の調子が思わしくないときのサポート成分としていろいろな方法で活用されています。
「フコイダンは有効な成分と言われているけど摂りすぎによる弊害はないのか?」
「持病のために使っている薬や、今の不調に対して副作用はないのか?」
というのは気になるところでしょう。
この記事では、フコイダンの健康パワーを紹介し、どのような状況でも副作用はないのか?という疑問について回答しています。
フコイダンとは?健康パワーをサポートする優秀な成分の1つ
健康を維持する食材や成分に関心のある人なら「フコイダン」という言葉は聞いたことがあるはずです。
フコイダンは褐藻類と呼ばれる海藻に含まれている「ぬるぬる」成分。海藻は私たちがまだ地球上に存在していなかった何十億年もの昔から地球上に存在しました。フコイダンは「わかめ、昆布、もずく、ひじき」など、私たちの生活に馴染みのある食材です。
褐藻類の海藻は海の中で岩などに張り付いて生息しています。生育環境の中で、潮の流れにより岩にぶつかった場合や砂で傷ついた際に傷ができます。
海藻類は傷ができるとフコイダンで傷口を覆い細菌の侵入を防ぎ、細胞を修復し、自分の体を守るのです。また、引き潮で海藻類が水上に出ているときでも海藻は乾燥せずに、ぬるぬる・テカテカしているのを見かけます。これもフコイダンの影響。水上に出てしまったときに海藻はフコイダンを分泌し、自分の体が乾燥してしまうのを防ぎます。
海藻類の持つこの自己修復能力に着目し、フコイダンはさまざまな研究者によって健康につながるパワーを調査・研究されています。
一般的に言われているフコイダンのパワーには以下のようなものがあります。- 体内では酸素と結合しやすい(酸化ストレスへのアプローチとして期待できる)
- 保水力が高い(保湿成分として活用できる)
- ぬるぬる成分により体内でさまざまな保護作用が期待できる(消化運動へのサポートが期待できる)
これらの働きにより、フコイダンは美容や健康につながる成分として非常に注目を浴びているのです。
まだまだ未解明なことも多いフコイダンですが、その中でも特に着目されているのが次の項目で紹介する「異常な細胞にのみアプローチする」特性です。
異常増殖した細胞にのみアプローチできる不思議なフコイダン
さまざまな健康パワーで注目を浴びているフコイダン。近年に入り最も研究がなされているパワーのひとつが「異常な細胞にのみアプローチしてその働きを抑制する」作用です。
私たちの体は毎日、全身の細胞が分裂を繰り返しています。正常な細胞は各細胞ごとに決められたDNAをコピーして複製する作業が行われています。細胞が正しく機能しているなら複製された細胞も異変なく作られ、その役割が終われば自然と自滅するようにプログラムされているのです。
しかし、体内ではときに複製ミスを起こした異常な細胞が生まれることがあります。異常細胞は病気として発覚しているかしていないかの違いはありますが、基本的には多くの場合体内で少なからず異常細胞は発生しているのです。病気として発現する前に免疫力によって調整されることで、私たちは健康に過ごせていますが、異常細胞数が多くなってくることで病気につながることもあります。
フコイダンはこの異常細胞に対してだけアプローチし、細胞が自然なサイクルになるようサポートする働きがあるのでは?と考えられ、今日でも研究が続けられているのです。
異常細胞では、細胞の表面にある「糖鎖」という細胞のアンテナのような役目を果たす箇所に枝分かれする変化が起こります。フコイダンはこの枝分かれするコピーミスに対してアプローチし、異常な細胞の増殖をおさえるとされています。ですので、フコイダンは異常細胞のみにアプローチし、正常な細胞へ負荷がかかるようなことはないと考えられているので副作用なく活用できる成分として、非常に高い注目を集めているのです。
普段から意識的にフコイダンを摂取していると、私たちの体の中でフコイダンの健康パワーが発揮されるでしょう。病気になる前に異常細胞にアプローチしてくれる、ありがたい成分と言えますね。
フコイダンは天然成分由来の成分で副作用なし
前述したとおりフコイダンは海藻に含まれる天然成分です。科学的には硫酸化フコースをもとにする高分子多糖類のことで、フコース以外にも「ガラクトース・マンノース・キシロース・ウロン酸」なども結合しています。
基本的には私たちの細胞を構成する成分の一つで、化合物ではないため無害です。フコイダン自体はまだその化学構造などについて全貌を明かされてはいませんが、今のところ過剰摂取による副作用の報告も確認できていません。
また他のサプリメントや医薬品との相互作用なども報告されておらず、今のところどのような形態で摂取しても併用は問題ないとされています。
フコイダンは副作用なしでも摂取形態により気を付けたほうがいい場合もある
フコイダン自体に問題はありません。しかし、フコイダンを含む食材として摂取する場合や加工品として摂取する場合、原料や調整方法によっては副作用を懸念して、摂りかたに気を付けたほうがいいケースもあります。
海藻として食べる場合は摂りすぎにより便通に影響が出る副作用
フコイダンはもずくやわかめ、昆布などに含まれています。海藻類は私たち日本人の食卓に馴染み深い食材。安くて手軽に摂取できることから、食卓にあがりやすい食品ですが食べすぎには注意が必要です。
基本的に海藻類として摂取する場合には、食物繊維としての働きも考えましょう。フコイダンの含有量が多いほど、水溶性食物繊維としての働きも加わるため、摂りすぎると便通がゆるくなる傾向に。
また摂取する海藻の形態により異なりますが、各種ビタミンやミネラルも含まれているはずです。 ビタミンやミネラルには摂りすぎによる過剰症があり、場合により疾患につながる一因にもなりかねません。
フコイダンを摂るときに、海藻状態で食べるなら摂りすぎには気を付けたいところです。また、後述するヨードの過剰摂取にもつながるおそれもあります。
サプリメント形態に加工されたものはヨードの過剰摂取の副作用に注意
フコイダンの健康パワーに着目するなら、手軽に摂れるサプリメントタイプも人気です。しかし、サプリメントで摂取するときにはヨードの含有量にも気を付けたいところ。 ヨードは甲状腺ホルモンの原料のひとつです。日本人は昔から海藻類を摂取する習慣があるので比較的過剰症になりやすい傾向があります。
日常的に摂取していてヨードが充足している状態が習慣化していると、新たにヨードを摂取しても甲状腺への取り込み率は小さくなりほとんどが尿として排泄されます。この状態なら大きな問題になることはほとんどありません。
しかし、ここにサプリメントとして加工された状態の海藻由来のフコイダンとともに、ヨードの摂取も日常的に起こると、一気に過剰症になってしまう可能性もあるのです。サプリメント形態でフコイダンを摂取する場合には、ヨード含有の有無を確認しましょう。
健康食品では糖分・着色料・添加物の副作用にも注意
ヨードが含まれていない高濃度なフコイダンを手軽に摂取したい場合には、ドリンクタイプの健康食品もおすすめ。多くの健康食品ではユーザーの飲みやすさを追求するために、味や色味に加工が施されている場合もあります。また、長期保存が可能になるように添加物が加えられていることも。
健康を意識したいのに、余計な成分を摂取してしまっては体の負担になる場合も。含まれている成分によっては、持病の悪化につながってしまうケースだって考えられなくはないでしょう。フコイダンそのものの健康パワーを享受するには、糖分や着色料、添加物にも気を付けて賢く商品を選びたいですね。
まとめ
フコイダンは元気なときでもなんだか体調が思わしくない場合でも、頼りになる健康パワーを期待できる成分。副作用がないなら自信を持って活用できる成分と言えるでしょう。
フコイダンの副作用については以下の通り。
- フコイダンは天然由来成分なので副作用の心配なし
- 今のところ、どのような成分との併用でも問題なし
- 副作用の心配があるのはフコイダンと一緒に摂ってしまう添加されている成分
フコイダン自体は副作用の心配はないものの、その選び方に気をつけて毎日の健康維持のサポートや不調のときのサポート成分として上手に活用していきましょう。