昆布とワカメの違いとは?分類・成分・産地について比較や共通点もご紹介
日本の食卓では身近に使われている「昆布」と「ワカメ」。どちらも同じような色の海藻なので、違いを説明できる人は少ないかもしれません。実は、この二つには多くの違いがあります。今回は、生物学的な分類の違いや成分・産地の違いについて解説します。また、この二つの共通点もお伝えするので、参考にしてみてください。健康と環境に優しい海藻について理解を深めて、うまく生活に取り入れていきましょう。
【昆布とワカメ100g中に含まれる成分量】
参照:文部科学省「食品成分データベース」、「海藻フコイダンの科学」(山田信夫 著/成山堂書店)
ご覧のとおり、昆布とワカメはエネルギーや脂質量などは大きく変わりがありませんが、タンパク質はワカメのほうが多いようです。また、ビタミン類については昆布のほうが多い傾向があります。
昆布とワカメの分類の違い
昆布とワカメは生物学的に明確な区別がされています。昆布は「コンブ科」に、ワカメは「アイヌワカメ科」に分類されるのです。昆布の分類
昆布は「コンブ科」に分類され、食用とされているのは13種類ほどあります。 コンブ科の植物は、根・茎・葉の3つで構成され、葉に胞子を作り繁殖するのです。ワカメの分類
ワカメは「アイヌワカメ科」に分類されています。 アイヌワカメ科の植物は、根・茎・葉で構成され、成長すると茎の下部に胞子葉(胞子を作る機能がある葉)を形成し繁殖するのです。この胞子葉の部分が「メカブ」となります。つまり、ワカメとメカブは同じ植物なのです。昆布とワカメの成分の違い
どちらもヘルシーな海藻ですが、含まれている成分量には違いがあります。それぞれのおもな成分を比較してみましょう。【昆布とワカメ100g中に含まれる成分量】
成分 | 真昆布(乾燥) | カットワカメ(乾燥) |
---|---|---|
エネルギー(kcal) | 170 | 186 |
タンパク質(g) | 5.8 | 17.9 |
脂質(g) | 1.3 | 4.0 |
炭水化物(g) | 64.3 | 42.1 |
カリウム(mg) | 6100 | 430 |
カルシウム(mg) | 780 | 870 |
鉄(mg) | 3.2 | 6.5 |
ヨウ素(μg) | 200000 | 10000 |
ビタミンB1(mg) | 0.26 | 0.07 |
ビタミンB2(mg) | 0.31 | 0.08 |
ナイアシン(mg) | 1.3 | 0.3 |
ビタミンC(mg) | 29 | 0 |
グルタミン酸(mg) | 1500 | 2000 |
食物繊維(g) | 32.1 | 39.2 |
フコイダン(g) | 1.5 | 1.5 |
ご覧のとおり、昆布とワカメはエネルギーや脂質量などは大きく変わりがありませんが、タンパク質はワカメのほうが多いようです。また、ビタミン類については昆布のほうが多い傾向があります。
実はうまみ成分「グルタミン酸」はワカメのほうが多い
昆布のうまみ成分として知られるグルタミン酸は意外にもワカメのほうが多く含まれています。しかし、ワカメはだし汁をとるための食品としては向いていません。なぜなら、昆布だしにはグルタミン酸が溶け出すのに対して、ワカメでとっただし汁の中にはグルタミン酸は溶け出さないという研究結果があるからです。 昔から日本では昆布でだしを取り、ワカメはそのものを食べてきましたが、それぞれ理にかなった食べ方だといえるでしょう。海藻特有の有用成分「フコイダン」は昆布とワカメは同量!おすすめは“モズク”!
海藻の有用成分としておなじみの「フコイダン」については、どちらも同じ量が含まれています。フコイダンの含有量がずば抜けているのは“トンガ王国産モズク”です。なんと、昆布やワカメの約16.7倍ものフコイダンが含まれています。海藻特有の恩恵を期待する人には、「モズク」という選択肢も忘れてはいけない存在です。昆布のほうが圧倒的に「カリウム」と「ヨウ素」が多い
圧倒的な違いがあるのは、昆布に多量に含まれる「カリウム」と「ヨウ素」です。カリウムは塩気のきいた濃い味が好きな人は、とくに積極的にとることをおすすめします。 一方で、ヨウ素は生きるためには必要不可欠ですが、海藻を食べる日本人にとっては過剰摂取が心配される栄養素です。JPHC研究により、特に閉経後の女性ではとり過ぎに注意すべきとの報告もあります。 昆布をはじめとした海藻は、毎日摂取したい有用成分が豊富に含まれていますが、ヨウ素のとり過ぎにも注意しなければならないのが難しいところです。海藻の有用成分だけを濃縮して、摂りたくない成分は除去したドリンクなら、毎日手軽に海藻の有用成分が補給できます。以上のように、昆布とワカメは含まれている成分量が違います。
タンパク質を多く摂取したいならワカメを、ビタミン類を多く摂取したいなら昆布をメインに食べるなど、健康状態に合った方を食べましょう。
健康コラムでは昆布に含まれる栄養素について、さらに詳しく解説しています。併せてご覧ください。
昆布の栄養素について、詳細はこちら
タンパク質を多く摂取したいならワカメを、ビタミン類を多く摂取したいなら昆布をメインに食べるなど、健康状態に合った方を食べましょう。
健康コラムでは昆布に含まれる栄養素について、さらに詳しく解説しています。併せてご覧ください。
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昆布とワカメの産地の違い
昆布は寒い地域でのみ生産されており、ワカメは寒い地域と温暖な地域どちらでも生産されています。昆布の産地
日本の昆布は北海道全域で採れるものが90%を占め、そのほか東北の三陸海岸沿いでも採れます。場所によって昆布の種類が異なり、「だし昆布」に適しているものや昆布巻きなどの「煮物」に適しているものなど使い道もそれぞれです。 30%が促成・養殖栽培されており、海面直近ロープから海面下に向けて成長します。ワカメの産地
ワカメは、九州南部から本州太平洋側の黒潮の影響が強い地域と北海道東部の寒流が流れる地域以外の日本の各地で生産されています。 ワカメは97%が養殖栽培されており、養殖ロープに幼芽をつけて海面下に向けて成長するのです。昆布とワカメの共通点
昆布とワカメは生物学的・栄養学的に共通している点もあります。それぞれ見ていきましょう。昆布とワカメは同じ「海藻類」
「海藻類」とは海のなかに生える藻類で、花を咲かせず、胞子によって子孫を増やす植物のことです。昆布やワカメのほかにもモズクやアオノリ・フノリなどがあります。 一方で、花を咲かせ種を作って繁殖するものを「海草類」と呼ぶのです。こちらは、スガモ・アマモなどがあります。昆布とワカメは同じ「褐藻類」
海藻類は、色の違いによって「緑藻類」・「褐藻類」・「紅藻類」の3つに分けられます。これは、海藻が住む場所の水深の深さ、つまり太陽の光が届く量によって色の違いが生まれるのです。水深が浅いほど太陽の光が行き届き、地上の植物の色に近い緑色になります。水深が深くなるにつれ太陽の光が行き届かず褐色(黒ずんだ茶色)になり、さらに水深が深くなると紅色の海藻が多くなるのです。昆布とワカメは同じく「低糖質・低カロリー」で「食物繊維が豊富」
昆布やワカメに関わらず、その他のモズクなどの海藻類はすべて「低糖質・低カロリー」です。日本人に不足しがちな「食物繊維」を多く含むことでも知られています。 特に水溶性食物繊維に富み、食事の初めに海藻を食べることで、水溶性食物繊維が小腸をコーティングしてくれるのです。海藻は、飽食の時代に暮らす私たちの救世主ともいえるでしょう。まとめ
昆布とワカメは似ている海藻の仲間ですが、生物学的な違いや産地・成分などさまざまな違いがあることをお伝えしました。 また、日本人は昔から昆布でだしをとり、ワカメは汁物の具として食べるなど、それぞれの特性を活かし理にかなった方法で摂取してきたこともお分かりいただけたのではないでしょうか。 海藻は健康にうれしい食材ですが、とり過ぎに注意すべき成分も多く含まれているのが難点です。海藻特有の有用成分を効率的に摂取するには、摂りたい成分だけを濃縮して、とり過ぎに注意したい成分を除去したドリンクで摂取するのがおすすめです。ぜひ、あなたも試してみてはいかがでしょうか。ご提案:集中的にフコイダンを摂取する方法
また、集中的にフコイダンを摂取されたい場合には、 1日あたりの摂取量の目安としてフコイダン1〜3gが望ましいと言われています。 モズクなどの食品から摂取するのはもちろんのこと、 専用のフコイダンドリンクやサプリメントに換算しても 多くの摂取量が必要となってしまい負担が少なくありません。 十分な健康パワーが期待できる中分子フコイダンを効率的に摂取できればその限りではなく、 独自製法によって中分子フコイダンを高配合したメディフコイダンドリンクの場合、 1日あたり1本~3本を目安として摂取してみることを推奨しております。 「いつも元気でいたい」「頑張りすぎている毎日にプラスしたい」という方に、中分子フコイダンという新習慣を提案します。メディフコイダンドリンクは、安心してお召し上がりいただけるように考えて作られていますが、この記事をお読みになっている方の中には「フコイダンの名前を初めて聞いた」「どんな成分だろう?」と、少々の不安や疑問を持っている方もいらっしゃるでしょう。
メディフコイダンドリンクに含まれる成分「フコイダン」については、下記コラムにて詳しく紹介していますので、メディフコイダンドリンクのご購入前にぜひご覧ください。
フコイダンとは!?健康パワーと効果的に摂取する方法を解説!
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